レコードやらCDやらを数百枚単位で持ってる人なら同じアルバムを2枚ダブって持ってたりするのもそんなに珍しい事でも無いと思うんだけど、さすがに4枚も持ってるって事はそうそう無いでしょうね。
自分はコレクターでは無いし、なろうとも思わないんだけど何の因果かこのアルバムは4枚持つハメになってしまったのです。

最初の1枚との出会いはもう20年以上(いや、30年?)も昔、今は亡き大阪球場(難波球場)に入っていたテナント(あそこの薄暗い風景は今も覚えてる、あの界隈は良く通ったな〜 懐かしい!)の中古レコード屋で見つけた日本盤でした。


イラストに惹かれた典型的なジャケット買いだったけど、これがど真ん中特大のヒットでして。球場で買っただけに。
その後、レコードを買い集めていくうちに日本盤より英国盤の方が音が良いとか色々知識が付いて来て、これは大のお気に入りだったから当然そういう物も聴いてみたいと言う欲求が出て来て、ネットオークションで買ってみたら本当に音が良くて感動したという。

しかし残念な事にその英国オリジナル盤には一カ所、小さいキズがあって、そこで2回連続針が飛んだんですね。
他はチリノイズも全く無し、CD並の最高音質なのに。
その後、完全なオリジナル盤を手に入れるべく買い続けた結果、こうして4枚揃ってしまった訳です。


こうして4枚並べてみると色合いとか微妙に違ってて中々面白いもんです。


一番上の色の濃い縦模様のテクスチャーが入ってるのが日本盤で、その下3枚はどれも英国盤なんすけど、英国盤でも色合いが結構違ってたりします。
一番下はテクスチャー入り。これは滅多に見ないタイプだったので思わず買ってしまった。


テクスチャー仕様ジャケットの製造はビートルズのレア盤で有名な"E J.Day"社製です。下は普通良く見る通常盤。
不思議な事に、この通常良く見るタイプのジャケットは上下の寸法が詰っててレコードが取り出しにくいのです。


後に買った2枚はマトリックスが3Uという初期盤でどちらもやっぱり良い音しますが、何か最初に買ったキズあり盤の方がより良い音に聴こえるんだよなぁ…マトは5Uと進んでるんだけどね。
ま、日本盤も含め、それぞれに味があって結局どれも手放せないのですが。




で、中身の話です。

ブログ始めた頃にネタにしたけど、あんまり大した事書いてなかったので(今回も大した事言えないけど:笑)改めて。
ちょうど今頃の季節に雰囲気ピッタリかなとも思いまして。
なんか不思議と気持が優しくなれるんですよね。これ聴いてると。

派手な印象は無いけど、地味でも無いし、自然に耳に溶け込む音だとでも申しましょうか。
…う〜ん、音を語るって本当に難しい。特に思い入れが強いと余計に。
このジャケット、キャット・スティーヴンス自身の手による絵がこのアルバムの内容を的確に表しているなぁと思うんですよね。



満月の夜、月明かりの下で男の子と赤いネコ。
服装から見ると季節は初秋か、寒くも暑くも無い気持ちの良い夜。男の子は魚の骨をちらつかせネコを誘ってる様な、からかってる様な。
"Teaser"とはいじめっ子の事らしいが、この絵の少年からは意地悪そうな感じは無い。むしろどこか寂しげな雰囲気が漂ってる。
真夜中の通りでネコと一緒に道ばたに腰掛けるこの少年は親無しなのか、夜中に自由に出歩けるところを見るとそうなのかも知れない。
もしかすると帰る家すらないのかも知れない。

所々板が取れて塀の役目を果たしていない板塀の隙間から覗く向こう側は何も無い原っぱが続いている様だ。
何の為に囲われているのか、不思議なその原っぱの上にはまん丸なお月様。もしかすると囲われているのはこちら側なのか。
月の光が塀の隙間から石畳の道を照らす静かな夜。
寂しげながらもどこかホノボノした暖かさをも感じさせる情景…

そんな音世界です。

プロデュースは元ヤードバーズのPaul Samwell Smithが担当してます。



■SIDE-A:1.The Wind 2.Rubylove 3.If I Laugh 4.Changes IV 5.How Can I Tell You
■SIDE-B:1.Tuesday's Dead 2.Morning Has Broken 3.Bitterblue 4.Moonshadow 5.Peace Train