
いわゆるロック史に残る「名盤」ですね。
ウォーホルがデザインした有名なジャケットを含め、今では誰しもが認める作品ですが、発表当初は全く売れなかったらしい。
我が国でこの作品が初めて発売されたのはそれから7年後の73年の事でした。
どうやらデヴィッド・ボウイ人気と共に再評価の波が高まったというのがその理由らしい。
それでもまだ、何か含みのある評価しか得られてなかった様ですが。

MUSIC LIFE1973年9月号に本邦初登場のこのアルバム評が載っていますが、ジャケ写の下のカメレオンマークは「マニア向け」、5ランクの一番下だって…
自分がこのレコードを初めて買ったのは確か80年代に入ってからでした。
国内再発売で初のダブルジャケット仕様のヤツで、もちろんシールも剥がせるタイプ。
80年代に入ると、このグループや作品に対する評価もかなり高まってきて、新人バンドの紹介文(例えばサイケデリック・ファーズとかエコー&バニーメンとか…)なんかにも度々引き合いに出されるから、その存在が気になり出した頃でもありました。
「幻のレコードがやっと聴ける!」なんて、かなり期待して聴いたのを覚えてます。
思ってたよりソフトな感覚のフォーク・ロック調の音にちょっと肩透かしを感じたけれど、何度か聴くうちに気に入った。
既にニューウェイブの時代を通過していたからそれ程アングラ臭も気にならなかったしね、、歌詞が分るとまた違うんだろうけど。
でも、A-1で歌われる「日曜日の朝」って朝の爽やかさって言うより、白濁した朝の光の中でドンヨリとした倦怠感(薬で朦朧とした)を感じるし、そういうところがこのバンドの味なんだなぁ…って何言ってるのか自分でもわかんないけど。
今聴くと特に変わった音でも無いんだけど、B-5みたいにバイオリンだかヴィオラだかのキーキー音が延々続く前衛的な部分もあったりして、やっぱりアングラなんだよね。
個人的に好きなのはB-2です。
完全オリジナル盤はちょっと手が出ない値段になってしまったので初の国内盤で我慢。これシールが完全に貼付いて剥がすの不可能です。

■SIDE-A:1.Sunday Morning 2.I'm Waiting For The Man 3.Femme Fatale 4.Venus In Furs 5.Run Run Run 6.All Tomorrow's Parties
■SIDE-B:1.Heroin 2.There She Goes Again 3.I'll Be Your Mirror 4.The Black Angel's Death Song 5.European Son
コメント
コメント一覧 (8)
私の考える究極にカッコいいバンドの1つです。
大好きです。
> デヴィッド・ボウイ人気と共に再評価の波が高まったというのがその理由らしい。
なるほど。
ルー・リードのソロのほうが先にでてたりもするかもしれませんね。
しかし7年後って凄いな(笑)
彼らのレコードはどれも素晴らしいですが、中でもこの1stは燦然と輝いてますね。
まったく無名の新人バンドのくせに、シール付き特殊ジャケットでしかも見開きだなんて驚きです。
たぶんウォーホルの威光が絶大だったのでしょう。
あと、どうしてVERVEなんてジャズ系のレコード会社からリリースなのかも気になるところです。
私のこのレコードの入手の顛末を書いたことがあります。
よろしければどうぞ。
http://mono-mono.jugem.jp/?eid=452
バナナのシールだけでも欲しい(笑)
ひでさんの「MUSIC LIFE」の切り抜きも凄いっすね!
当時は売れなかったお陰でオリ盤は高いっすね。なかなか手頃なのが見つからなくて未だに探しまくってます。
verveではちょうどマザーズの「フリーク・アウト」と発売時期が重なったおかげで宣伝費が回せなかったというのは…もちろんご存知でしょうね。
>ルー・リードのソロのほうが先にでてたり
その通りで、ソロの方が先に出てます。発表年は66年じゃなく、67年でしたね。正確には6年後に本邦初登場です。訂正させて頂きます。
ジャケットも内容も素晴らしい…このレコードの存在こそ、まさに芸術品ですね
VERVEからだしてるロックバンドが、まったく浮かんでませんでした。
お恥ずかしい…。
言われてみれば、確かにフリークアウトのTの青レーベル盤を見た記憶があります。
VERVEって先進的にして挑戦的なレーベルだったんですね。
1stこそがヴェルベッツという方も多いのでしょうか。
私は、3rdやローデッドも大好きですが、ひでさんはいかがですか?
自分のコメント、読み返すとちょっとイヤミっぽく読めちゃいますね…
もし気分を害されましたなら他意はございませんのでご容赦を…
「フリークアウト」の青Tレーベルは以前のエントリーでネタにさせて頂きました。
http://pub.ne.jp/hidehiko/?entry_id=1740653
ヴェルベッツの他のアルバムはですね…持ってないんですよ〜 お恥ずかしい…
ローデッドは知り合いから借りて聴いた事ありますが良かったです。あとはベストCD持ってる位ですね… ホント、こんなんでヴェルベッツを語るとは不届き者ですね…
アナログで買うつもりがついズルズルと…
他のアルバムも近いうちに是非揃えたいと思ってます!
ぜんぜん大丈夫です。
そうでしたそうでした、ひでさんが「フリークアウト」の青Tお持ちなのでした。
私はどうもザッパは近寄り難くって、いまだにきちんと聴いたことがありません。
この世界にはあまりに素晴らしいレコードは多すぎて個人でこつこつ集めるのって限界がありますよね。
なので、ひでさんのカミングアウトは嬉しいです。
ホッとします、マジで。
なのでぜんぜん不届者じゃないっす。
私的には、先程もコメントしましたが、3rdとローデッドが大推薦盤です。
例えば、私、くるり大好きですが、アルバム1枚も買ったことありません…。
あ、言っちゃった(笑)
突っ込まれてボロが出るうちにカミングアウト(笑)
欲しいモノが色々多くて、それぞれに優先順位がありますからね…
たくさん持ってる事が愛情の証ってワケでも無いと思いますし…って言うと負け惜しみっぽく聞こえそうですけど。
ローデッドは「ロックンロール」とか「スィート・ジェーン」なんてカッコイイ曲が入ってますね。セカンドはちょっと難しそうなので一番後になりそうです。
自分の手持ちは70年代プレス?の米盤なんですが、もうシールではなかったです。音も日本盤のすっきりした感じのが聴こえがいいように感じたりもしましたが、米盤のごちゃっとした感じがまた怪しい雰囲気を作ってるのかもしれないですね。
今年もあと少しですね〜 ちょと早いけど来年もよろしくお願いいたします♪
検索してみると、この帯は初回盤では無いという説もあるのですが… 日本盤も色々バリエーションがあってコレクターは大変っす。
MLレコード評には他にロキシーのセカンドとか、スライのFRESHが最新作として取上げられています。時代ですね〜
シール付は一年間程しか製造されなかったそうですが、やっぱこのレコードはシールをペリペリ剥がす楽しみが無いと寂しいですね…
米盤モノラルが一番音が良いらしいのでいつかはゲットしたいですね。