N.Y.PUNKを代表する名盤。
これはつい先日CDショップで購入した「レガシー・エディション」盤です。オリジナルの"Horses"に、2005年ロンドンで行われた"Horses"再現ライヴを加えた二枚組。
アナログ時代を含め、このアルバムを買うのは今回で5度目になります。他の「名盤」と呼ばれる作品同様、こういうスペシャル仕様盤は後を断たず出て来ますね。手を替え品を替え、一体いつまで出続けるのでしょうか… レコード会社の策略にマンマと乗せられてるみたいで悔しいのですが、見るとやっぱり欲しくなってしまいます。

オリジナルの"Horses"は96年に既にデジタル・リマスターされていますが、今回も新たにリマスターされたらしい。でも音は特に変わって無いですね。むしろ前の音の方が良かった気がしますが…気のせい?
やはり目玉はディスク2のライヴバージョンでしょう。97年の初来日公演を思い出す熱いライヴです。
あの時も"Horses"からの曲が客の反応も一番良かったなぁ。このディスクで聴けるライヴはアドリブが長くて少々冗長な気がしないでも無いですけどね…




オリジナル"Horses"は75年発表のデビュー作。
プロデュースは元ヴェルヴェッツのジョン・ケイルが担当しています。60年代風の簡素なガレージロックに文学的な詩が乗った独自のスタイル。こういうタイプのロックは他に聴いた事が無かったし、初めて聴いた時は新鮮な驚きがありました。
"Birdland"や"Land"で聴ける、詩の朗読とロックの融合は彼女が教会で詩の朗読をしていた頃、レニー・ケイを始めとするミュージシャンが参加、自然発生的に出来上がったスタイルだそうです。つぶやく様な詩の朗読が次第に熱くなって行く様は聴きもの。思わず引込まれる熱気があります。"Redondo Beach""Kimberly"等のポップな曲もアルバムに彩りを添えています。

ジャケット写真共々、内容も全体的に簡素な印象、無駄が無いって感じです。現代風のロックに馴染んだ耳で聴くと物足りなさを感じるかも知れませんが。
ジャケットの写真撮影はRメープルソープ。無名時代の彼等は同棲生活を送る恋仲だったのです。


ノーマン・シーフの写真集「SESSIONS」にその頃撮られた写真があります。若かりし頃のパティとロバートの写真…良いですねぇ…

DISC1/2: 1.Gloria 2.Redondo Beach 3.Birdland 4.Free Money 5.Kimberly 6.Break It Up 7.Land: horses, land of a thousand dances, la mer (de) 8.Elegie 9.(bonus track) My Generation